ジュゼッペベルディ

主宰者から皆様にお伝えしたい3つのこと

ヴェルディと向き合う

ヴェルディの魅力は、テアトロ(劇場)を舞台にした人間感情の追求にあります。その表現にあたっては、ヴェルディへの敬虔な愛のもと、多彩かつ個性豊かな実力者・職人たちによる全員参加型のチームワークが求められます。

アーリドラーテ歌劇団では、旗揚げ当初から一貫して、指揮者と演出チームが制作・上演の中心的役割を担い続け、オーソドックスながらも現代人の感性に直接訴える個性的な舞台を実現してきました。

音楽面では、第一線で活躍するプロの歌手や演奏家を中核に、実力のあるアマチュア音楽家も参画し、高水準かつ熱いヴェルディサウンドが沸き立ちます。

イタリア小都市のオペラハウスのような空気感のもと、プロとアマチュアの垣根を越えた真のプロフェッショナリズムがここに宿ります。

オペラ制作・上演の「非」合理性

個性と才能にあふれる良き仲間の輪が広がり、アーリドラーテ歌劇団は、公演のクオリティを着実に進化させるとともに、多くのお客様からご声援頂けるようになりました。

しかしながら、その台所事情は、改善の兆しがありません。制作面では、関係者が多岐にわたるため、通常のコンサートの何倍もの作業量を要します。

一方、収支面では、仮に二日間の上演をすべて満席にできたとしても、多額の赤字は必至です。もちろん生じた赤字は、すべて主宰者個人の責任となります。

私の目指すこと

このような「非」合理性にもかかわらず、私がヴェルディに人生を捧げるのは、ヴェルディをキーワードにした「コミュニティ」の再生という壮大な「夢」があるからです。

ヴェルディの作品は、人や社会を顧みる手がかりの宝庫であり、人々を奮い立たせるエネルギーに満ち溢れています。良識と品格を兼ね備えた多種多様な人々が集えば、強い絆で結ばれるはずであり、そこで醸成された信頼関係は、現代日本社会に蔓延する閉塞感を打開する鍵になると信じてやみません。

知と感性の対話により、心の共鳴が再生され、そして拡がっていくことを切に願っている次第です。

指揮・総合プロデュース
山島 達夫

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